教育研究シーズ(電気情報工学系 新澤 信彦)

シーズ

所属・氏名

工学部 総合システム工学科 電気情報工学系 教授 新澤 信彦

 

研究キーワード

非線形方程式、シュミレーション、ソリトン方程式、Max Plus 代数

 

現在の教育研究分野

  • 非線形偏微分方程式の差分化
  • ソリトンセルオートマトンを中心とした、Max Plus方程式系の研究
  • Max Plus代数の数理構造の解明

 

開発,研究事例・研究作品

■差分ソリトン方程式の可積分性の研究
広田方程式や一般化双線形差分方程式は、時間的にも空間的にも差分的なソリトン方程式ですが、K-dV方程式やsin Gordon方程式などの多くのソリトン方程式を特別な極限として含んでいる、重要な方程式です。これらの方程式の厳密解を求める方法を詳しく調べ、方程式が定義されている格子の対称性が、解を求める方法と密接に関わっている事を明らかにしました。例えば広田方程式は面心立法格子で定義されており、面心立法格子の対称性を利用して、解を構成出来る事を明らかにしました。現在、同じ方法を使って新しいソリトン方程式の発見に取り組んでいます。

■ソリトンセルオートマトンの解法
最近の研究で、独立変数だけではなく、従属変数についても差分的なセルオートマトンの中にも、ソリトン方程式と呼んで良いものがある事が明らかになりました。これらのソリトンセルオートマトンにも1.で開発した方法を適用できる事を明らかにしました。

■Max Plus代数の数理構造の研究
ソリトンセルオートマトンは、最大値を取るMax演算と足し算とで方程式を書き下ろす事が出来ます。この点が足し算と掛け算とで記述される、通常の方程式とは異なります。ソリトンセルオートマトンを記述するMax Plus代数の世界でも、通常の線形方程式の解法に相当する方法がある事や、行列式に相当する概念がある事を明らかにしました。

 

共同研究で可能になること

工学や自然科学の対象をモデル化する際、微分方程式を使うことが多いと思います。しかし、この様な微分方程式は非線形である事が多く、数学的に厳密な解析をすることが難しいです。そこで、適当な近似をして、コンピューター上でシミュレーションをする事になりますが、やり方を間違えると、もとの方程式の性質が損なわれてしまいます。
ソリトン方程式と呼ばれる一群の方程式は、厳密解(ソリトン解)を持っているので、近似をせずに精密に取り扱う事ができ、もとの方程式の振る舞いを破壊しない様なシミュレーションが可能です。これらを使う事で、非線形性が関係する現象を扱える様になります。