学長の部屋|ブログ|

投稿者:西日本工業大学 第11代学長 片山憲一


 

■Vol.2 2019年11月5日更新

大学時代に身に付けて欲しい文章力

私は大学卒業後、技術者として北九州市役所に就職、35歳以降は事務的な仕事が主で退職後は北九州エアターミナル㈱、本学と異なる分野で仕事をしてきました。どの分野でも「仕事の肝」は文章を書くことだと気づきました。仕事をする場合まず、仕事の内容を上司や関係者に説明する「起案書」(民間では企画書)作りから始まります。大体A-4で1枚、800字程度にまとめます。仕事に要する予算や緊急度、効果など判断に必要な項目を簡潔な文章で的確に伝えなければなりません。重要性が伝わらないとゴーサインが出ないからです。また仕事の途中、文章で問い合わせをしたり、回答したりします。結果も報告書という形で提出し、これらの文章で評価もされます。そこで私は学生時代に身に付けて欲しい能力の第一に文章作成能力を掲げます。

さて、文章を書くということは自分の考えなどを他人に伝えるアウトプット行為でもあり、インプット行為でもあります。文章を作成するには伝えたい情報が必要で、情報を得るには勉強や体験、取材といったインプット活動が不可欠です。授業以外のボランティアやインターンシップに参加を奨励するのもそのためです。そこで文章力をつけるためまず取り組んで欲しいことは、中身のある優れた文章に数多く触れることです。例えば必要な情報をコンパクトにまとめている新聞はとても良い教材です。毎日読むことで世の中の仕組みや経済の動向が自然に身に付くからです。新聞はハードルが高い、苦手という人は、名著と呼ばれている作品の中から興味のある本を選べばよいと思います。ここで重要な点は読んだ後に簡単な要約や100字程度の感想文を書くということです。私は大学1年の夏、待ち合わせの本屋で偶然見つけた井上靖の「蒼き狼」を手に取って以来、彼の本に夢中になりました。何をするにもきっかけが重要です。時間を作って図書館や書店を覗いて気になる本を探してみてください。文章力と読書についてはこれからも折に触れて取り上げたいと思っています。また大学でもどのように文章力を養うか真剣に考えたいと思います。

 


 

■Vol.1 2019年10月17日更新

学長になって半年

研究や教育に携わったことのなかった門外漢の私が、学長に就任して半年が経ちました。日本の18歳人口が確実に減少する中、その影響が大きい地方の私立大学が存続するのは容易ではないことを改めて実感しています。と同時に地域の将来を考える「知」の拠点として、地方の存続には大学の存在が不可欠であるとの思いを強くしています。それはマーケットが小さい地方の大学経営を考えている際に、以前読んだ富山和彦著の「なぜローカル経済から日本は蘇るのか」を思い出したからです。大企業vs中小企業という従来の視点をグローバル企業とローカル企業という視点で捉えなおすと、日本経済の危機を救うのは地方企業の生産性の向上であることが見えてくる点です。

今大学も大きな変革が求められていますがどのような視点で取り組むのかがとても重要と感じています。時代や場所によってその視点や解決策は異なるはずです。地域から必要とされる大学として存続するため、グローカルな視点で考え、チャレンジを続けたいと思っています。

これから折に触れて、学長の部屋を通じて情報発信していきます。初回である今回は、私の経歴や思考方法について知ってもらうため、昨年(公財)アジア成長研究所所報「東アジアの風」に寄稿した小論「北九州空港を活用した地域経営」を紹介します。アクセスしてご覧ください。

 


 

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