研究最前線 Vol.01:武村泰範

2015.12.24
研究最前線 Vol.01:武村泰範

ロボット開発による社会問題解決の糸口

近年、ロボットの開発は、目覚ましい発展を遂げており多くのインテリジェントなロボットが開発されています。しかし、現在の実社会においてロボットが家庭内や職場のなかで活躍している場面といえば、産業用ロボットや掃除ロボットといった限られたロボットだけです。少子高齢化・過疎化問題など解決すべき社会問題が多い昨今、ロボットが活躍する分野は多岐にわたっています。本研究室では、そのような問題に対して「ロボット開発による問題解決」というアプローチから、より実社会で活躍するロボットの開発を目指し、研究を行っています。ロボットが日常生活に深く関わり、人間の社会問題解決の一助となる、そのような時代が現実となる日もそう遠くはないと感じています。

収穫作業の自動化を目指した農業用ロボットの研究

本研究室が現在取り組んでいる研究のひとつに、農業分野での活躍を目指したロボット研究があります。農業分野においても、就業年齢の高齢化や農家の人口が減少するなどの多くの問題を抱えています。そこで、本研究室では収穫作業の自動化を目指した農業用ロボットの研究に取り組んでいます。その中でも、トマトの収穫を自動で行うロボットの開発に力を入れています。トマトはハウス菜園で栽培されている一般的な野菜の中で房状に果実がなるもので、その一つひとつを収穫することはロボットにとって非常に困難な作業です。そしてロボットが活躍するには安全面や自動化など、まだまだ様々な問題を抱えています。さらに忘れてはならないのは作業を共に行う人間との協調性です。このような課題や問題を解決するにはロボットが環境を把握する必要があります。その技術として「人工知能の技術」や「画像による物体判別及び環境認識」をテーマとして、現在学生と共に日々研究を行っています。この研究成果によっては様々な青果物の収穫に適応できると考えています。

トマト収穫ロボット試作機
トマト収穫ロボット試作機
収穫はさみ
収穫はさみ
はさみ高さ調整チェーン
はさみ高さ調整チェーン

研究課題及び今後の展開について

現在開発しているロボットは、当然のことながら実際の農場での運用を目指しています。しかしながら、まだいくつかの課題を乗り越えないと実際の運用は不可能な状況です。今わかっている課題として、どのようにトマトの実が生るのか、自然による不確定要素が多いことです。ロボットは同じ作業を行うことは非常に得意なのですが、農場ではひとつとして同じ場面があるとは限りません。そのため、自分で果実の生っている様子や周りの環境などを逐次認識して、行動を決定することが必要不可欠となります。そこで、本研究室では人工知能やコンピュータによる情報処理技術を駆使してこの問題を解決しようと試みています。
今後はロボットが人間と同じフィールドや職場で活躍する場面が増えてくることを期待しています。そのためには、ロボットの安全性や人間との共存方法を考えなくてはならないと考えています。今後は、このような問題を意識しながらロボットの開発を進めて、人間とロボットが共存して、豊かな社会をつくれるような研究を進めていければと思っています。


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