研究最前線 Vol.03:高峰

2016.10.26
研究最前線 Vol.03:高峰

エネルギー問題を見つめ直すことから見えてきた
ハウス農家の現状

近年、電気や重油などエネルギーの価格上昇やグリーンエネルギーの開拓指向から、木質ペレットや木材チップなどのバイオマス燃料の利用が注目されています。イチゴの栽培には、冬と春の時期にはハウスを加温する必要があります。現状において、イチゴ農家は加温設備に重油を使用するのが一般的ですが、燃料費の高騰や環境汚染、また手動での操作の煩雑作業は問題になります。本研究は省エネ、低コスト、環境に優しい、操作簡単なバイオマスを利用した加温機の開発を目標とします。

自動制御機能を備えた未来型加温機の開発

本研究のきっかけは豊前市にあるイチゴ農家の方から、コスト面や環境面など運用について相談を受けたことから始まりました。そこで本研究室では、高効率の加温機(燃焼送風機構)の開発から着手しました。加温機は上方に設置したファンによる強制吸気を行い、熱交換器を経由して、加温機の両サイドから温風を排出します。熱源は、代表的なバイオマス燃料である木質ペレットを燃焼させることで生成します。燃料の供給については燃料フィーダーを製作し、スクリューコンベアによって加温機内に設けられた燃焼室に木質ペレットを自動供給させます。その際当然温度管理という考え方が必要になってきます。ハウスの温度変化により木質ペレットの燃焼状態を制御し、燃料フィーダー内に充填した木質ペレットの必要量を自動的に調整しながら供給します。現段階は3次元設計が完成しており、現在実験用機の製作を行っているところです。

撮影で使用したデジタルカメラ
加温機の基本構造
撮影画像
木質ペレット
3D画像
燃料フィーダー(製作途中)

研究課題及び今後の展開について

本研究は農家の作業量を低減するため、ハウスの現場を基本的に無人化することを目指しています。そのためには、温度センサー、監視カメラなどの情報収集設備をハウスに設置し、逐次状況を無線通信ネットワークを通して、自宅などの管理室に送り、同時に稼働指令を受けるといったシステムの構築が必要になります。遠隔操作・省力・省エネ・環境にやさしい温室の加温設備として、未来型の加温機の実現に向け一つひとつ研究課題をクリアしたいと思います。


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