新着情報 なかやしき株式会社と産学連携協定を締結
本学と、なかやしき株式会社(本社所在地:福岡県築上郡)は、 デザイン学部 建築学科 教授の古田 智基 研究室が完成させたハイブリッド構造の制震制震デバイス「ダイナミックファスナー®」の普及を目的とし、産学連携協定を締結いたしました。2022年7月15日(金)に本学小倉キャンパスで調印式が執り行われ、なかやしき株式会社 代表取締役社長 中屋敷知則氏と本学の片山学長が協定書に署名いたしました。
「ダイナミックファスナー®」は、阪神・淡路大震災で多くの住宅が倒壊したのを間の当たりにし、地震が頻発する昨今の日本では、揺れに耐える耐震性能だけでは不十分で、その揺れを吸収して住宅の損傷を抑えるという制震性能を持たせなければ安心して住まえる住宅とはいえないという考えのもと、開発に至りました。そして、地震を恐れない暮らしの実現に向け、地震で倒壊する家0(ゼロ)を目的に、本デバイスの全国への普及啓蒙活動および制震力を計測するソフトの無料提供を進める、なかやしき株式会社に対して専門技術的支援を行うことと致しました。また、同時に、制震力の高い住宅を建てることで地震による損傷を抑止できるため、持続可能な社会を目指すSDGsの動きの中で長期に維持できる住宅の実現、損壊による廃棄等を防ぐ、なかやしき株式会社の取り組みを助勢してまいります。
「ダイナミックファスナー®」について
地震に耐える耐震性能と、地震の揺れを吸収して建物の揺れ幅を抑える制震性能を合わせ持つハイブリッド構造の制震デバイスです。木造住宅に不可欠な筋交い金物をこのデバイスに変えるだけで、住宅の耐震と制震を実現します。
- 特徴1:揺れを抑えることで地震の損傷を防ぐため、繰り返しの地震に強い住宅を実現します。
- 特徴2:従来の筋交いと置き換えるだけで制振化が可能。コストも手間も削減します。
- 特徴3:ビス1本から日本製にこだわって、約60年の耐久性を確認できました。
学生でも設置できる「ダイナミックファスナー®」で産学連携による地域の課題解決
「ダイナミックファスナー®」は特殊な技量がなくても手軽に設置できます。授業の一環で実施した見学会でも学生が容易に設置しました。
本学建築学科の古田研究室では、この「ダイナミックファスナー®」を活用し、地元企業のなかやしき株式会社と地震で倒壊する家0(ゼロ)を目指した「木造住宅制震構造標準化推進事業」に取り組んでいます。
Japan Home&Building Show 2022
古田教授が開発したダイナミックファスナーと、最適な設置箇所を算定する揺れ幅解析ソフト、さらに工務店様向けのわかりやすい工法プログラムを合わせた商品「おうちまるごと制震シェルター」が、日本最大級の住宅・建築関連専門展示会「Japan Home&Building Show 2022」において、優れた建築を生み出すことに貢献しうる優れた製品、未来への布石となる製品に贈られる「みらいのたね賞」を受賞しました。
「Link With SDGs」のWEBサイトに、取り組みが掲載されました。