先生インタビュー 高見 徹
プロフィール
工学部 総合システム工学科 土木工学系
高見 徹教授・博士(工学)
兵庫県龍野市(現たつの市)出身。小学生の頃は魚釣りが好きで揖保川や姫路木材港に父親とよく行っていました。中高生の頃は部活動でバスケットボールをしていましたが、趣味は読書と自転車(整備とサイクリング)でした。
高校生の頃に藤森照信「明治の東京計画」や芦原義信「街並みの美学」を読んで、都市基盤を整備する土木工学を専攻しようと思いましたが、宮崎大学工学部土木工学科(当時)に進学して南九州の美しく情熱的な自然に触れるにつれて、魚釣りが好きだった子供の頃を思い出し、土木工学のなかでも環境保全や環境改善を主とする環境衛生工学の分野を専門にすることに決めました。
大学卒業後は、大学院に進んで博士号を取得し、大分工業高等専門学校(大分高専)で助手、助教授、准教授を歴任し、2018年4月より西工大の教授になりました。
研究内容
北九州・京築地域の水環境の健全性評価
かつての公害に対する技術的解決を経て、北九州地域の水や空気はきれいになりましたが、住民は未だ環境改善の実感が持てずにいます。また、京築地域は豊かな自然が残されていますが、その価値が理解されず、利便性を重視した開発が進んでいます。これらは、行政による環境管理が大気や水の化学的な質(物質濃度)のみに依存し、自然空間全体の物理構造や生物学的な質を含めて総合的に評価できていないことに原因があります。そこで、本研究室では、北九州・京築地域の環境(特に、水環境)の物理・化学・生物学的な質を総合して「健全性」と称し、その評価を行うことで、地域水環境の整備と保全に貢献することを目的とした研究を行っています。