先生インタビュー 新澤 信彦

ソリトンセルオートマトンの数理構造の解明
プロフィール

工学部 総合システム工学科 電気情報工学系

新澤 信彦教授・博士(理学)

東京都調布市出身。小学校の頃は野山を探検して生き物を追いかけていた様な気がします。中高時代は陸上部長距離。大学では物理学。特に素粒子論。朝永振一郎の「量子力学」を読んで、面白いと思ったからです。数学と物理の境界を研究したい気持ちがあり、やっているうちに数学よりになりました。博士課程終了後は、早稲田大学の助手、いくつかの大学での非常勤講師、芝浦工業大学の特任准教授などを経て西日本工業大学に来ました。

研究内容

ソリトンセルオートマトンの数理構造の解明

運河や浅瀬の海面をながめていて、それなりの大きさの波が形を変えずに伝搬し続ける様子を眺めた事はありませんか? この様な波は「ソリトン」と呼ばれ、波の形を数学的に厳密に表す事が出来る場合があります。波の形を厳密に表せるという面白さはもちろん、方程式が解けるか解けないかの判断基準にもなりうるので、ソリトンは大事です。数字の1と0が並んでいるだけのセルオートマトンの世界にも、ソリトンは存在します。この1,0の世界のソリトンの背後にある数学を明らかにしようという研究をしています。

応用数学を利用した、課題探求型学修の教材開発

現在活発に研究されている数学の分野の中には、とりかかりは簡単なのに、実はとても深い数学的な構造があるものがあります。セルオートマトンもそうですが、折り紙や、あるいはフレキサゴンの様な数学パズルの中にも数学的な構造が有りそうなものが沢山あります。この様な分野を高校や中学校での「探求型学習」の課題として活用できないか研究しています。

 

先生の必須アイテム

#01Garminのランニングウォッチ

趣味のランニングでどこを走ったか記録したくて買いましたが、普段は時計兼万歩計として活用しています。つけている事に気づかないほど軽い所が気に入っています。

受験生へメッセージ

皆さんが「分かった」という経験を積んでいくサポートをします!
大学では色々な講義があって大変かもしれません。得意とは言えない数学もあってちょっと…、と思う人もいるでしょう。しかし、どんな科目でも分からなかった事が分かったり、解けなかった問題が解けたりすれば嬉しいはずです。皆さんの「分かった瞬間」を見ていてそう思います。皆さんが「分かった」という経験を積んでいくサポートしたいと思っていますから、入学後、分からない事があれば質問してください。
また、大学では講義以外にも研究活動やサークル活動などいろいろな活動が行われています。勉強の事も含め、何か一つ「これを成し遂げた」と思えるような事や、「これは楽しかった」と思えるような経験があると良いなと思います。是非,色々な事にチャレンジしてみてください。