先生インタビュー 池田 英広
工学部 総合システム工学科 電気情報工学系
池田 英広教授・博士(工学)
高知県高知市出身。小学校時代は陸上・水泳・野球・サッカーを、中学高校ではバレーボールなどのスポーツに取り組んでいました。省エネルギー社会を実現したいと考え、大学では電気電子工学を専攻し、回路・制御・半導体・プログラミングなど幅広く学んでいました。大学4年から電力変換制御(パワーエレクトロニクス)の研究に取り組みました。
修士課程修了後は、企業勤務を経験した後、学位取得のため大学院に戻りました。学位取得後は米子工業高等専門学校(米子高専)に勤務しました。そのうち1年間カリフォルニア大学バークレー校での研究員を経験しました。その後、2007年から西日本工業大学の教員になりました。
研究内容
磁界共鳴型ワイヤレス給電回路の研究
非接触で電力を伝送するワイヤレス給電は、コネクタの接触不良やケーブルの断線などの不具合がなく、磁界や電界を介して電力を送る手法で、IoT機器の普及に伴って電気自動車やスマートフォンなどの家電品への適用が進んでいます。本研究室は、LC共振を利用した磁界共鳴型ワイヤレス給電回路を自作して、数十cmの距離を数kW伝送することを目標に研究を進めています。
電気自動車の一充電走行距離向上に関する研究
電気自動車では充電インフラの整備を進めることと1回の充電で走行できる距離(一充電走行距離:電費)の向上が課題です。本研究では、モータの回生電力を効率的に回収可能な回生制御法とキャパシタシステムを提案するとともに、安価かつ充電時間短縮を実現する充電制御回路を開発し、実験によりその効果を検証しています。
レアアースフリーモータのデータ駆動型制御器設計に関する研究
スイッチトリラクタンスモータは永久磁石を使用しないレアアースフリーモータで、メンテナンスフリーで安価・小型化が可能です。一方、一般に高精度制御を行うためには、電磁界解析のデータを使用する必要があります。本研究では、モータの諸特性や電磁界解析データを使用することなく、リアルタイムに制御器設計がデータ駆動型制御器設計法であるオンラインFRITを用いる手法を提案し、ハンドメイドで構築した実験システムにより検証してます。