先生インタビュー 池永 昌弘

パフォーマンス向上と怪我予防の両立を目指したスポーツ用具の研究
プロフィール

工学部 総合システム工学科 機械工学系

池永 昌弘准教授・博士(スポーツ健康科学)

山口県長門市出身。とにかく体を動かすことが大好きで、野山を駆け回っていた少年でした。小学校から兄の影響で卓球を始め、全国大会に出場するまで頑張りました。高校から元々好きだったサッカーをはじめ、持ち前の負けん気で大学まで取り組みました。今でも楽しくサッカーを続けています。
スポーツギアの進化とカッコよさ(機能美)に魅了され、将来はスポーツ用具の開発者・研究者になりたいと思い、大学はスポーツ科学を学べる福岡大学に進学しました。大学入学後は、運動で病気の予防や治療ができることを知り、大学院に進学してスポーツと医学を融合した分野の研究にのめり込んでいきました。博士号取得後は3年間、福岡大学スポーツ科学部で助教を勤めました。その中で、スポーツメーカーのヨネックス株式会社で研究開発を行う「縁」をいただきました。巡り巡ってきた運命だと思い、一念発起してヨネックスの創業地である新潟県長岡市に移り住みました。7年間、「ものづくり」と「スポーツ科学」の融合を目指した研究に従事したのち、自身の知識や経験を将来を担う大学生に伝えたいと思い、2024年4月より西日本工業大学へ着任しました。

研究内容

パフォーマンス向上と怪我予防の両立を目指したスポーツ用具の研究

ランニングシューズを筆頭にスポーツシューズはここ数年で劇的に進化を遂げてきました。スポーツシューズの役割は「ケガの予防」と「スポーツパフォーマンスの向上」です。この2つは諸刃の剣で、パフォーマンスを高めようとするとケガのリスクが高まってしまいます。
その相反する関係を解決するためには、選手一人ひとりの特性や目的に適した機能の研究が必要です。そのためには、運動時の生体反応や動作を数値化することから始まります。このような学問分野をスポーツバイオメカニクス(生体力学)とよび、センサやカメラを使用して研究します。それぞれの個性を最大限発揮できるスポーツ用具の開発を実現するための研究を行っています。

スポーツ技術の「見える化」によるコーチングシステムの研究

どうやったらトップアスリートのような優れた技術を身につけることができるのでしょうか? この疑問を科学的に解明するためには、スポーツ技術を数値化する必要があります。本研究室ではセンサ技術やAI技術を活用して、選手自身がスポーツ技術を数値やアニメーションでわかりやすく「見える化」できるシステム開発を目指して研究を行っています。まだまだ基礎的な研究段階ですが、将来的には指導現場で活用できるシステムを開発し、スポーツの普及と発展に貢献したいと考えています。

先生の必須アイテム

#01EVERGOODSのバックパック

シンプルなデザインと人間工学に基づいて設計された使いやすさが気に入っています。見た目以上の収納力で、1泊程度の出張もこれひとつでばっちりです。

受験生へメッセージ

“大学とは、値段のつけられない宝石箱を渡され、「好きなだけ持って行っていいよ」と言われる場所” ― 百獣の王でタレントの武井壮さんが大学生に向けて語った言葉です。ここでの宝石は「学び」や「経験」を意味します。皆さんが全身にじゃらじゃら宝石をつけて西日本工業大学を卒業する日を夢見ています。一生モノの宝石を準備して待っています!