新着情報 株式会社セントラルユニと建築学科 石垣研究室との連携「大学協力型学生アイデアコンペ」
未来における医療空間の創造することを目指して株式会社セントラルユニ主催で「大学協力型学生アイデアコンペ」が開催されました。本コンペは、病院建築の新たな可能性を探ることを目的に本学デザイン学部 建築学科で教鞭をとる石垣教授が協力して実施され、学生たちは病院建築の課題に取り組みました。一次審査では、合計101点の応募作品の中から8作品が選ばれ、その中からさらに3作品が最終審査に進みました。最終審査は、2025年2月7日(金)に株式会社セントラルユニのショールームmashup studioで行われ、摩嶋 夏美さん(当時3年・聖光高等学校 通信制課程出身)の作品『わを楽しむ道』が最優秀賞に選ばれました。
最優秀賞を受賞した摩嶋さんの作品についてはインタビュー形式でお伝えします。
最優秀賞受賞者インタビュー
Q. 作品のコンセプトや内容は?
病院の患者・スタッフ・共用エリアの間に、土間付き畳スペースとコルク床のお散歩用トラックを組み合わせた空間を設計しました。そこで書道や華道など日本文化の「道」を体験し教え合うことで、医療行為やリハビリとは異なる時間を過ごし、患者・スタッフ・患者家族の垣根を越えたコミュニケーションが可能になると考えます。
作品タイトル『わを楽しむ道』は、「お散歩用トラック」=「輪」の「道」、書道・華道などの日本文化=「和」の「道」から。また、人の交流の「輪」が広がり、「和」気あいあいとした雰囲気の空間になることも願ってつけました。
Q. “医療空間”のコンペにチャレンジしての感想は?
医療や医療空間に携わる方々から見ても現実的で説得力のある提案にしたかったため、寸法や素材、安全性、衛生面、維持管理のしやすさなどに特に気を配りました。さらに、空間が使われているイメージをより鮮明に伝えるため、短い物語形式の文章を付けたところ、思いのほか評価していただけました。
Q. 最終審査への準備や当日の会場の様子は?
人前で話すことに苦手意識があったので、入念にプレゼンの練習をして臨みました。東京に行くのは初めてで緊張していましたが、開催企業の方々、審査員の方々が気さくにお話してくださり、リラックスして発表できました。洗練された内装のショールームに時々笑い声が響くような、和やかなムードで審査会が進みました。
摩嶋さんのコメント
このような貴重な経験を在学中にさせていただき、大変勉強になりました。今までで最も悩んで設計し、模型製作に時間をかけた提案だったので、大いに自信がつきました。丁寧にご指導くださった先生方、応援してくれた家族や友人たちへの感謝でいっぱいです。この経験を糧に、これからも過ごす方を意識した空間設計に励みます。